コンサルテーションのご依頼について

このたびは当相談室へのコンサルテーション依頼をご検討いただき、ありがとうございます。

発達障害を支援する機関を対象にしたコンサルテーションを行なっております。 

当相談室のコンサルテーションは(1)現場に直接伺わせていただくもの、(2)オンラインを活用するもの、の2種類がございます。

 

なお、下記のとおり、コンサルテーションをお引き受けするためにご了承いただきたい事項を設定させていただきました。

まずはこれらの条件をご検討いただき、貴会のご都合に合うようでしたらご依頼いただきたく思います。

コンサルテーションをお引き受けすることは、臨床・教育・研究等の業務時間を削減することを意味いたしますので、こうした条件は、相談室の運営維持の上でも必要な事項となっております。諸事情ご高察の上、よろしくご了承ください。

  

 

よこはま発達相談室の方針

私たちはSPELLの考え方に沿って臨床・コンサルテーションを行なっております。SPELLは英国自閉症協会(National Autistic Society,以下NAS)が提唱している理念です。私たちは、その理念を日常診療やコンサルテーションにも取り入れています。

SPELLについてより詳細にまとめた記事を「note」に書かせて頂いております。ご関心のある方は下記「note」よりご確認ください。 

Structure(構造)

予測可能であること(見通しがあること)、理解可能であること、安心できる環境であることが重視されます。情報を整理し混乱を最小限にした環境の設定を目指します。

 

Positive(肯定的に)

肯定的な雰囲気や接し方を大事にします。苦手なことよりも長所や得意なことを把握することに努めます。

 

Empathy(共感)

自閉症スペクトラムの人の目を通して外界を理解し、自閉症スペクトラムの人の苦痛や楽しみに共感することを基本に考えます。そのためには、自閉症スペクトラムの特性を支援者が理解しているとともに、個人の特性をアセスメントを通して把握する必要があります。

 

Low Arousal(穏やかな対応)

本人の苦痛になる刺激が少なく、静かで予定外の変更の少ない安心できる環境設定を大切にします。

 

 

Links(つながり)

特性への配慮がなされることで、彼らと支援者や社会との繋がりが維持、促進されることを重視します。

 

 


コンサルテーションの内容

私たちのコンサルテーションは下記を実践します。

  1. 現場における利用者の方々の支援に関する助言
  2. 中立的・専門的立場からの外部評価

外部評価

日本では、サービスを提供する事業所は増加している一方、支援の質がどうなのか?という課題が指摘されています。

 

英国では、全英自閉症協会が自閉症スペクトラムの方々への支援のクオリティを高めるために、「Autism Accreditation 」という評価システムを策定しました。これは医療、教育、福祉などの専門機関だけでなく、専門外施設(スーパーマーケットや映画館など)を対象として、自閉症スペクトラムの方々への理解と実践において、一定の基準を満たしているかを認証するための制度です。

  

残念ながら、我が国では同様のサービスはありません。

これらの課題を解消するべく、当相談室の内山が代表となり、障害福祉分野にフィットした外部評価を作るべく研究・調査を行いました。

   

外部評価では71項目が用意されており、現場の支援を見て回るだけでなく、スタッフや保護者の方への聞き取り、個別支援計画のチェック(内容だけでなく、それらが反映された実践になっているか)など多岐に渡ります。それらの情報から総合的に評価をしますが、外部からの評価で一定以上の評価を得られることは、現場の質の証明であるとともに利用される方々への安心の担保にもなるものと考えます。

我々がコンサルテーションに入る現場(訪問・オンラインどちらも)には、外部評価のようなの評価基準を用いて評価をさせていただき、それを定期的に実施することで、一緒に支援の質を高めていきます。具体的に、どの項目をどう評価したかも擦り合わせができることで、現場としてどこにより力を入れるのかも明確になります。

 

対象

福祉施設(児童発達支援、放課後デイサービス、就労継続支援、生活介護等)、その他就労支援サービス、企業、学校、団体等

 

派遣スタッフ

原則、心理または言語聴覚士が担当致します。

訪問例:スタッフとの情報交換、現場の視察、アドバイス、職員研修等

*「ことば」の発達支援や「コミュニケーション」支援に関する助言(言語聴覚士が担当)

 ・お子さんたちのことばやコミュニケーションの発達段階・特徴を理解し、適切な支援をするためのスタッフへの助言

 ・ことばやコミュニケーションを支援する土台である基本的な構造化に関する助言

 ・事業所に所属する言語聴覚士への専門的な助言(指導内容や保護者支援について)

その他、希望により医師の派遣も行います。

 

費用

現場にお伺いしてのコンサルテーション

1時間11,500円(税込)とし、移動を含めた拘束時間で計算されます(交通費は実費を請求)。なお、最低3時間〜お受けしています。

 

オンラインでのコンサルテーション

1時間:11.500円(税込)

年間契約:138,000円(税込)+自閉症支援で大切にしているポイントについての動画(60分×6本)を提供

 

また、1年のうちに最低1回は、外部評価を兼ねた訪問によるコンサルテーションを実施させて頂きます。


お試しパック

現在、県内外で多くの事業所さんからコンサルテーションをご依頼頂いております。

ただ、「実際にどのような内容でお願いしていいかわからない」「まずは数回だけお試しで受けられないか」等のお問合せをいただくことがございます。

 

そうしたお問合せにお応えして、2回のお試しパックをご用意しました。

内容は、公認心理師によるコンサルテーション1回、言語聴覚士によるコンサルテーション1回の合計2回のコンサルテーションになります。

 

費用に関しては、通常のコンサルテーションと同様です。

ご検討にあたり、ご確認等がございましたらメール:info@ydc-r.comにてお問い合わせください。